不動産を探し、理想の不動産と出合い、そしてご自身のこだわりをカタチにする。
家づくりにはさまざまなプロセスを通っていかなければなりません。
ここでは、家づくりを思い立った時~引渡しまでの流れを、一つひとつわかりやすくご紹介します。
少々時間はかかりますが、愛着を持てるオンリーワンの住まいの為に、
じっくりと計画を立てて、夢の一歩を踏み出してみませんか?
理想の住まいをさがすために大切なことはまず「自分たちのしたい生活」をイメージすることから。
「アイランドキッチンにして料理を作りたい!」
「この本が納まる本棚を作って、ついでにお父さんの書斎もほしいなあ」
「僕だけの部屋がほしい!」
まずは、家族で自分たちの「したい生活」を話し合ってください。
今回の「中古不動産購入×リノベーション」の目的は何でしょうか?家を持つ事ですか?自分の部屋を持つ事ですか?
それは手段であって、本当の目的は自分たちの「したい生活」を実現するためではないでしょうか?
「したい生活」を実現するために、書斎を作ったり、アイランドキッチンにしたり、子ども部屋を作ったり。
まずは、自分たちの夢をたくさん書き出して見ましょう。
どうせなら、新築のマンションや建売住宅にはないような、世界でたった一つの自分だけの家を作ってみませんか?
雑誌で見た、「なんかいい感じ」「これ、好き」っていうよな写真を切り抜いて、スクラップブックにするのもオススメです。なぜなら、言葉で「テイスト」を伝えるのは難しいもの。そんな時に、イメージ写真など集めて業者に渡したり、「したい生活」が実現できるような立地を探したりするのにとても便利です。
家の中は、リノベーションである程度どうにかなりますが、立地はどうにもなりません。
「閑静な住宅街がいいね」「リバーフロントのマンションがいい」「庭がある一戸建てで、ガーデニングをしたい」「駐車場は2台いるよね」
など立地に対しても自分たちの夢や要望を書き出していきます。
もちろん、すべてが実現するわけではありません。徐々に整理していきますので、まずは家族全員で紙に書き出してみましょう。
あなたのしたい生活の参考はこちら
さて、自分たちの「したい生活」をイメージできましたでしょうか?次に出てくるのは「現実の壁」。
そう、予算です。いくら夢や希望が膨らんでも不可能だったら残念ですよね。しかし、あまりにも「予算ありき」だと、その夢すら膨らみません。何のためのマイホーム購入かわからなくならないためにこそ、まずは夢を描いて、その次に夢を実現するための 資金計画に入りましょう。
まず、予算ですが、「予算はいくらですか?」と聞かれても、よくわからないかもしれません。
予算を決めるためにまずやらなければならないことは、「自分はいくらまで借りられるのか?」を知ることです。
もちろん、キャッシュでお考えの方は関係のないことですが、大半の方が住宅ローンを借りられると思います。
これがわからずに、不動産をどんどん見ていっても現実味がなくなる可能性があります。
いくら借りられるかを知るには、まず「返済比率」を知らなければなりません。総支給額に占める住宅ローンの返済率ですが、返済比率は、一般的には25%~35%が目安です。
例えば年収400万円で返済率を30%とした場合、年間に払える金額は120万円、毎月10万円なら無理なく払えるでしょうということです。もちろん、低いほうが安全ですが、返済率は年収や借入銀行によって異なります。
ただし、他のローンがある場合は、それを毎月の支払額に足して計算していかねばなりません。
例えば、車のローンが毎月2万円ある場合、年収400万円なら、返済比率30%で毎月10万円の支払いの中、自動車ローン2万円を引くと、住宅ローンに回すお金は8万円までということです。
では、この8万円でいったいいくらまで借りられるのでしょうか?
金利が1.9%なら2,400万円まで借りられます。これに頭金を足して、予算を決めます。ここで気を付けてほしいことは、「借りられる金額」と「返せる金額」は違うということです。最近では、金融機関でリノベーション費用や諸費用も 含めて借りられる銀行も増えてきました。ただ、支払いが途中でしんどくなる可能性もあるので、将来のライフプラン を検討しながら無理のない返済計画を立てましょう。
自分がいくら借りられるか知りたい方はこちら
さて、次は実際に不動産情報を探しましょう。
情報は、インターネット、チラシ、フリーペーパー、専門誌、会社への訪問などあらゆるところで手に入れられます。 注意しなくてはいけないのは、あまりにも絞りすぎること。例えば、「中区の○○町のマンション」など。なかなか、不動産が出てこないことが多くあります。
絞り込みながらもある程度フレキシブルに考えられるように、情報入手のルートは多く持っておきましょう。
いい情報があったら、まずは懇意にしている不動産会社に相談してください。
良さそうな不動産が見つかったらリフォーム業者に問い合わせしてみましょう。目的は二つ。
一つは、「リノペーション工事の予算を知るため」、そして、「不動産の状態を確認するため」。
「この家が購入に値するか」「あと、何年持つのか」などの疑問も出てきます。
そんな時は一緒に不動産を見てもらいアドバイスを受けることも可能です。リフォーム会社にもそれぞれ得意不得意があります。得意の分野や過去の事例、実績を聞いておくこともポイントのひとつです。
条件にあった不動産があったら不動産担当者と-緒に見に行きましょう。
買主がよく不安に思うことは「この家、本当に買ってもいいのだろうか…」「後、何年の持つのだろうか…」不動産会社さんはこの不動産を買ってほしいのが本音だから、ひょっとしたらいいように言うかもしれませんね。そんな時に自分自身でも見るべきポイントがわかっていたら安心です。
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さて、不動産が決まったらリフォーム会社に正式に見積もりを依頼しましょう。
前回は図面での概算だったかも知れませんが、次は現地を見てもらって正式に見積もりを出してもらいます。
空家だったら、不動産屋さんと一緒にリフォーム会社さんを連れて見に行きます。
入居中なら細かく採寸までできないかもしれませんが、なるべく見させてもらいましょう。
もちろん、急がない場合で決済が終わって退去してもらってからゆっくりと現地を見てプランニングする場合は、入居中じゃなくてもかまいません。家賃をダブルで払わないといけない期間が長くなるのは嫌だと言う方は早めに進めましょう。
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さて、次に住宅ローンの事前申し込みを行います。
いい不動産が見つかって、リフォーム価格がわかっても、実際に費用が借りられるかどうかを知らなければ不安です。
そこで、金融機関に借入の事前申し込みをします。
金融機関の窓口はもちろんですが、最近ではFAXやインターネットでもできるようになりました。
また、不動産屋さんやリフォーム会社に代行してもらうこともできます。
事前審査に必要な書類は以下の通り、
会社員の方は所得証明書類として源泉徴収票があればいいでしょうが、会社を経営されている方や自営業の方は、会社の直近2~3年分の決算書や確定申告書類が必要になることがあります。
審査基準は概ね以下のような感じです。
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さて住宅ローンの事前審査もOKが出て、不動産も気に入ったら買付申込書を出しましょう。
不動産は、不動産を気に入ってもタッチの差で他の人が購入するということもあります。
まずは、買付申込書に希望金額を入れ、不動産屋さんに押さえてもらいましょう。
その時に、契約日や決済日、手付金額なども決めます。手付金は概ね5~10%です。
売買契約を締結する前には、必ず重要事項説明書が買主に交付されることが義務付けられています。
これは、不動産という大きな買い物に対してトラブルがないように、宅地建物取引主任者が買主に対して重要事項を説明することになっているのです。 重要事項を説明し終わった後、記名捺印します。
重要事項説明が終わると、次は不動産売買契約を行います。
ちなみに『不動産売買契約』とはどのようなものかご存知でしょうか?
これは、家やマンション等を売りたい人と買いたい人が決まったときに交わす契約です。いろいろな事柄が記載されている文書によって、後々のトラブル回避するためにこの『不動産売買契約書』を作成します。
では、どのような内容が記載されているのでしょうか?
ここでは、簡単にそれ他を紹介しましょう。
重要事項説明と同様、こちらもほとんどが専門的用語がズラ~っと並んでいて、私たち素人にはなかなか理解できない事項ばかりです。
どうしても理解できない場合には、やはり担当不動産会社の方に説明してもらうととても安心できるでしょう。
売買契約が終わり、プランや見積もりが確定したらリフォーム会社と工事請負契約を交わします。
2~3社プランや見積もりを出してもらい、その中からリフォーム会社を決定します。
その場合、見積書の金額だけで選ぶのではなく、そこから読み取れる会社や人の姿勢を見た上で、自分たちのリフォームがワクワクして成功に向かうと思うなら、その会社と契約書を交わしてください。
中古不動産を買ってリノベーションされた万が一番後悔するのが、予算の関係で見積金額の安いリフレッシュ工事を行い、後で「こんな方法あったんだ……」と悔やむことです。
契約は口約束ではなく、必ず書面で行います。
「昔からの知り合いだったので、つい口約束で頼んじゃって……」 と請求の段階で後悔したという話はよくあります。
一般的な契約に添付される書類は、工事請負契約書、請負契約約款、設計図面(平面図、立面図、パースなど)、見積書、工程表などです。契約書を交わした後に作成されるものや規模の大小によって、図面や書類の添付は変わってきます。ただ、契約書だけは金額の大小にかかわらず交わすようにしましょう。
いよいよ決済です。
金融機関に売主、買主、不動産会社、司法書士などの関係者が一同に集まり、一気に決済を行います。融資の実行、不動産の引渡し、仲介料の支払い、諸費用の支払い、カギの受け取りなどを行います。
1~2時間で行いますが、一連の流れの山場でもあります。
担保になる住宅に抵当権をつけて金融機関との間で、資金の借り入れに関する契約を結びますが、これが金銭消費賃貸契約です。融資の実行と共に売主への振込みも行い、同時に抵当権設定登記と所有権移転登記が行われます。
中古住宅を購入する際、諸経費が不動産価格の8%~10%くらいかかります。
それは以下のようなもので、決済の時に同時に清算します。
不動産取得税などは決済が終わった後、納付書が届きますので費用はきちんとおいておきましょう。
諸経費分は頭金で払われるケースが多いですが借入に含めることも可能です。決済も終わり、カギも受取、さあ、これでついに自分のものとなりました。
早速、リフォームの準備に入りましょう!
マンションの場合、専有部分だからと言ってどんな工事でもできるわけではありません。
まずは、事前に管理組合に書類を提出します。理事長や管理組合の承認を得る必要があります。
また、以下の確認が必要です。
これらが「どこまで制限されているか」は、個々のマンションの管理規約によってことなりますので、 リフォームを検討する際は、まず管理規約を確認し、業者に伝える事が大切です。
さあ、いよいよ工事着工です。着工時にはリフォーム業者がご近所へのあいさつをしますが、できればすぐ近所だけでも一緒にあいさつをしましょう。 可能であれば確認がてら現場を訪問することをお勧めします。
打ち合わせ通りになっているかの確認やどこまでできたかの楽しみもありますので。
その時は、資材なども置いてあるので十分注意をしてください。
工事が完成したらリフォーム会社とともに仕上がりをチェックします。
平面図や仕上げ表のとおり依頼した内容になっているか。不具合があれば手直ししてもらいましょう。
また、設備機器は使い方やメンテナンスの仕方も聞いておきましょう。
工事保証書を受け取り、定期点検やアフターサービスの有無を確認しましょう。
さあ、これでようやく入居です。世界でたった一つの家を手に入れた瞬間です。
これから自分たちの「したい生活」を楽しんでいきましょう。