中古住宅内見の注意点やポイント
2021年が始まりましたが、まだまだコロナウイルスによる影響は長期化するようですね。不動産売買の市況にも徐々にその影響が表れてきています。さすがに、このような先行きが不透明な経済状況であれば、不動産を売却しようと考えていた方々は、高くは売れない、購入者も少ないのではないかと考え、売り控えをしている様子で、市場の中古物件流通量は少なくなっています。私が広島市周辺における中古物件流通量がどのように推移しているか調べたところでは、昨年は一昨年の約12%流通量が減っていました。この2021年1月も昨年同月比で約20%減少しています。特に土地の減少が目立っていますので、新築注文住宅の建築も中々難しくなっています。土地が少ないと新築建売住宅も少なくなるので、十分に選ぶことが困難になってきます。新築希望も方々も、自然と中古物件も視野に入れて選んで行く傾向が強まるのではないでしょうか。
そこで中古住宅における内見時の注意点やチェックポイントをまとめて見ましたので、参考にしていただければと思います。
中古物件は、その建物の状態を正しく診断し、適切な補修やリフォームをすることで、新築同様に長く住み続けることも可能です。もちろん皆さんは少しでも長く住む予定で購入されるでしょうから、当然建物の状態をしっかりチェックしなければなりません。
まずは外回りですが、屋根:屋根材のズレや破損、塗装の剥がれ、雨樋の破損がないか、外壁:クラックがないか、目地に入った充填材が劣化していないか、軒裏:雨の染みや亀裂、塗装の剥がれはないか、基礎:クラックがないかなどを見て行きます。特に基礎や外壁に入ったクラックの幅が0.5㎜以上あったり、長さが1m以上あれば要注意です。
室内ですが、 もちろん水回り設備の作動状況を確かめることは当然ですが、建具・窓・収納:扉や窓がスムーズに開閉できるか、クロス・壁:はがれ、浮き、ひびはないか、キッチン、洗面台の下:下水のにおい、漏水はないかなどは見ておきましょう。見た目だけでなくにおいも確認してください。シンク下やクローゼット、押し入れなど開けられる場所はすべて開けて見て、カビ臭くないか確かめて見ましょう。床の傾きやきしみが気になる場合は、リフォーム店・工務店等の専門の方に見てもらうようにしましょう。
必ずリフォーム店や工務店のプロの方に見てもらいたいのが、小屋裏:雨漏れなどによる腐食、木部の破損、雨漏りはないか、床下:亀裂や破損、漏水、蟻道(シロアリの通り道)、カビの臭いや湿気はないかなどです。雨漏りの形跡があれば、原因をしっかり突き止めなければ適切な補修ができません。また床下には大切な基礎や床下断熱材、給排水管などがありますから点検しておく必要があります。またシロアリの発生や形跡があった場合には、シロアリ駆除や防蟻処理をしておく必要も出てきます。
このように注意点やチェックするポイントがいくつもあります。ご自身で見て確認できても、それをどのような方法で修理やリフォームして、一体どれくらいの費用がかかるのかまでわからないと、購入していいものなのか判断もつきません。そこで中古物件を見学に行くときにはリフォーム店、工務店の専門家にも同行してもらったり、建築もしている不動産会社の方や、中古リノベーションを得意とする会社と見学にいくといいでしょう。その場でしっかりとしたアドバイスを受けられることで安心、安全な不動産購入ができるのでお勧めします。素敵なマイホームを手に入れてくださいね。