中古物件をリノベーションするのはデメリットしかない!? 

〜対処法やメリットなども解説〜 

 ■中古物件をリノベーションするデメリットとは 

 中古物件をリノベーションする際のデメリットはいくつかあります。主なものを以下に挙げます。 

1.想定外のコスト

 中古物件の場合、見えない部分に問題が潜んでいることが多いです。たとえば、電気配線や水道管が古くなっていることが判明した場合、これらを全て交換する必要が出てくるかもしれません。これらの問題は、リノベーションを開始するまで明らかにならないことが多く、結果として予算オーバーにつながるリスクがあります。 

2.法的な制限 

 建築基準法などの法律により、リノベーションの範囲や方法に制限がある場合があります。特に歴史的な建物や特定の地域にある物件では、外観を変更できなかったり、特定の材料の使用が義務付けられていたりすることがあります。 

3.時間と労力 

 新築の場合に比べて、リノベーションは時間がかかることが一般的です。特に、多くの修正が必要な物件では、設計と施工の段階で予期せぬ課題が生じることがあります。また、売主が居住中の際には引き渡しまでに時間を要することもあり、ご自身の引っ越し日にリミットがある場合、物件探しからスケジュールに余裕を持って行動する必要があります。 

4.限られたカスタマイズ性 

 物件によっては、構造上の制約により希望するデザインや機能を実現できないことがあります。たとえば、構造壁を動かせないために間取りの自由度が低くなるケースなどです。 

5.既存の問題の継承 

 中古物件では、見過ごされがちな問題(カビの発生、断熱材の劣化、シロアリの被害など)が発生していることがあります。これらの問題を完全に解決するには、追加の費用と時間が必要になる場合があります。

 これらのデメリットを考慮した上で、リノベーション計画を立てることが重要です。計画の段階で専門家と相談し、予算の見積もりやスケジュールの調整を行うことで、リスクを最小限に抑えることができます。 

 

■中古物件をリノベーションする際に注意しておくべきポイントとは 

 中古物件をリノベーションする際に注意しておくべきポイントは多岐にわたります。以下に主要なポイントを挙げてみました。 

 1.事前の詳細な調査 

 リノベーション前には、建物の現状を把握するための詳細な調査が必要です。これには、建物の構造的な健全性、電気配線、水道設備、給排水設備の状態などが含まれます。これらの調査を行うことで、後に高額な修繕費用が発生するリスクを減らすことができます。 

2.予算計画の徹底

 予期せぬコストが発生する可能性があるため、予算には余裕を持たせて計画することが大切です。また、リノベーションの目的や必要な工事の範囲を明確にして、それに見合った予算を設定しましょう。 

3.法規制と地域の規則の確認 

 地域によっては、建築基準法や地域の条例に従った制限がある場合があります。例えば、外壁の色や材質に制限がある地域、歴史的建造物が集まる地域では特に注意が必要です。 

4.適切な設計と専門家の選定 

 リノベーションの設計は、専門的な知識を持つ建築家やデザイナーに依頼するのが望ましいです。また、施工業者選びも重要で、信頼できる評判の良い業者を選ぶことで、工事の質と完成後の満足度を高めることができます。 

5.持続可能な設計の考慮 

 環境への配慮を考え、エネルギー効率の良い材料や技術を採用することで、ランニングコストを削減し、環境に優しい住まいを実現できます。 

6.長期的なメンテナンス計画 

 リノベーション後も物件を長く快適に使用するためには、適切なメンテナンスが必要です。特に古い物件の場合、定期的な点検と必要に応じた修繕が不可欠です。 

 これらのポイントを事前に検討し、計画的にリノベーションを進めることが、成功への鍵となります。 

 

■中古物件をリノベーションするメリット 

 先に中古物件をリノベーションするデメリットについて説明しましたが、中古物件のリノベーションには、多くのメリットもあります。ここでいくつかの主要な利点を詳しく説明します。 

1.コスト削減 

 中古物件は新築物件に比べて初期コストが低いことが多く、リノベーションにかかる追加費用を含めても全体のコストを抑えることができる場合があります。また、土地価格が既に含まれているため、同じ地域の新築物件を購入するよりも経済的です。 

2.立地の利便性 

 中古物件はしばしば都市の中心部や交通の便が良い地域に位置していることが多く、新たに開発される地域では得られない利便性を享受できます。 

3.カスタマイズの自由度 

 リノベーションを通じて、自分のニーズやスタイルに合わせて内装やレイアウトを完全にカスタマイズできます。新築の場合、ある程度の制限がありますが、中古物件ではより自由に改造できる場合が多いです。 

4.環境への影響の削減 

 既存の建物を再利用することは、新たな建材の必要性を減らし、廃棄物を削減します。これはサステナビリティの観点から見ても非常に有効です。 

5.歴史的価値の保存 

 古い建物をリノベーションすることで、その地域の歴史や文化を保存することができます。これにより、ユニークな魅力を持った住空間を創出することが可能です。 

6.潜在的な価値の向上 

 適切にリノベーションされた物件は、市場価値が上昇する可能性があります。特に、需要の高い地域や将来的に価値が上がりそうな地域での投資として魅力的です。   

 これらのメリットを生かすためには、物件選びからリノベーションの計画、実施まで慎重に進めることが重要です。専門家との連携を密にし、計画段階でしっかりとした検討を行うことが成功への鍵となります。 

 

新築物件と中古物件の費用比較 

 新築物件と中古物件の価格は多くの要因によって異なり、地域や物件の種類、市場状況などによって大きく変わるため、一概には言えませんが、まずはそれぞれ具体的にどのような費用が発生するのかについて説明します。 

新築物件の費用 

1.価格 

  • 新築物件は、使用されていないため、最新の設備や建築基準が適用されています。これは価格を高める要因になります。 
  • 土地の価格、建築コスト、開発者の利益などが価格に含まれます。

2.追加費用 

  • 新築の場合、登記費用、不動産取得税、仲介手数料などの初期費用が発生します。 
  • また、オプションやカスタマイズによる追加費用も発生する可能性があります。 

中古物件の費用 

1.価格 

  • 中古物件は、一般に新築物件よりも価格が低く設定されていますが、これは建物の劣化や時代遅れの設備が理由です。 
  • 場所や物件の状態によって、非常にお買い得な価格で売り出されることもあります。 

2.リノベーション費用 

  • 価格が低い反面、リノベーションには追加費用が必要となることが多いです。これは建物の状態に大きく依存しますが、全面的な改装には数百万から数千万円かかることもあります。 
  • 効率的なエネルギー設備や最新の内装に更新することで、将来のランニングコストを削減することが可能です。 

  次に、マエダハウジング不動産で中古戸建を購入・リノベーションした事例と、新築戸建を購入した事例の費用についてご紹介します。 

 ■広島市西区 中古戸建(築30年)  

物件購入価格:2,200万円 仲介手数料:770,550  

リフォーム費用:753万円 全面改装 壁・床貼替 キッチン・トイレ・洗面・ユニットバス交換など 

※別途、登記費用・不動産取得税などあり 

 

■安芸郡海田町 新築 

土地代:1,550万円 仲介手数料:357,500円 

建物代:2,660万円  

※別途、登記費用・不動産取得税などあり 

 中古物件の価格については、エリアや物件の状態(リフォーム済みか否か)などによって、かなり差があります。マエダハウジング不動産では、リノベーションをしていない状態の物件については1500万円〜2500万円くらいの層が最も多く、リノベーション費用は、700万円〜1000万円くらいとなっています。ただ、最近の傾向として特にマンションでは既にリノベーションされた状態で販売されている物件が多い為、リノベーションではなく、造作棚の設置やエコカラットの取付など少しだけ手を加えるというケースの方が多いのが現状です。 

 また、新築も中古物件と同様にエリアや立地条件によって、土地価格に大きな差があります。建物価格については、規格住宅は75万円/坪、注文住宅は平均85万円/坪となっています。 

 

中古物件についての相談ならマエダハウジング不動産へ 

 マエダハウジング不動産では、新築か中古かで迷った時に不動産のプロフェッショナルや建築家、リノベーション専門スタッフと相談しながらご自身に合った選択をすることが可能です。特に中古物件ついては、広島で創業して31年、これまでに32,000件以上のリフォーム・リノベーションを手掛けてきた実績があります。物件を内覧しながら、その場で修繕が必要な箇所をお伝えしたり、リノベーションプランのご提案も可能です。購入からリノベーション、その後のアフターサービスまで全てワンストップサービスでご案内しておりますので、ぜひ一度ご相談ください。