中古住宅が売れる確率はどのくらい？

成功させるコツや売れないときの対処法まで解説

　広島県の過去3年間の不動産取引の傾向を見ると、全体的に成約件数が減少していますが、特に中古物件の落ち込みが目立っています。

・新築戸建て

新築戸建ての成約件数は2022年の491件から2024年の440件へと減少していますが、この減少率は約10.4%と比較的穏やかです。

・中古戸建て

中古戸建ては、より顕著な減少を見せています。2022年の887件から2024年には448件へと成約件数が半減し、減少率は約49.4%にも達しています。これは市場における需要の大きな変動を示唆しており、中古戸建て市場が特に厳しい状況にあることを反映しています。

・中古マンション

中古マンションの成約件数も大幅に減少しており、2022年の1459件から2024年には706件へと約51.7%減っています。この落ち込みは中古戸建てと同様に大きく、市場の収縮を強く示しています。

　これらのデータから、広島県の不動産市場において新築物件よりも中古物件の売れ行きが大きく減少していることが明らかです。この傾向は、市場の縮小だけでなく、購入者のニーズの変化や経済状況の影響を受けている可能性があります。これから不動産を売却しようと考えている売主様にとっては、これらの変動を踏まえた上で、適切な対策と戦略を立てることが求められます。

■中古住宅が売れる確率

【中古戸建ての確率】

　中古戸建ての売れる確率は、市場の状況や物件の特性によって大きく変わります。一般的に、中古戸建ての市場においては、物件の立地、状態、価格が売れる確率に直接的な影響を与える主要な要因です。

・立地の良さ

中古戸建ての売れる確率は、その物件が位置する地域に大きく依存します。交通の便が良く、学校や商業施設が近くにあるような便利な立地の物件は、高い需要があります。

・物件の状態

物件の状態も売れる確率に影響します。特に、大規模な修繕が不要で、すぐに住むことができる状態の物件は、購入希望者から好まれます。

・価格設定

市場価格に適した価格設定をすることが、売れる確率を高めます。過大または過小評価された物件は、なかなか売れにくい傾向にあります。

　市場データに基づいた平均的な売れる確率は、地域や経済状況によっても変動しますが、一般的に中古戸建ての売却成功率は50%から70%程度とされています。ただし、上記の要因が良好な場合は、この確率はさらに上がることもあります。

【中古マンションの確率】

　中古マンションの売れる確率を評価する際、市場の状況、物件の立地、価格設定、物件の状態など、多くの要素が関係しています。特に中古マンションの場合、新築物件と比べて価格が手頃であるため、購入希望者の関心を引きやすいですが、同時に物件の質やエリアの人気度が大きく影響します。

・立地の良さ

中古マンションの売れる確率は、物件が位置するエリアに大きく依存します。交通の便が良い、商業施設や学校が近くにあるなど、生活に便利な立地の物件は需要が高く、売れる確率が上がります。

・物件の状態

物件が良好な状態に保たれているかどうかも、売れる確率に大きく影響します。特に、キッチンやバスルームなどの水回りの状態が重要視されます。リフォームやリノベーションを施して現代の住宅ニーズに合わせることができれば売れる確率は上がりますが、費用が発生するため実際にはそのままの状態で販売することが殆どです。

・価格設定

競争力のある価格設定がされているかどうかも、売れる確率を左右します。市場価格を基に適切に設定された価格の物件は、購入希望者からの関心が高まり、早期の売却につながることが多いです。

　市場データや不動産業者の経験によれば、中古マンションの売却成功率はおおよそ50%から70%程度とされていますが、これは前述した要因が良好に揃っている場合の平均値です。物件によってはこれより高い確率で売れることもありますし、逆に難しい場合もあります。

■中古住宅が売れる確率を上げるためのコツ

　中古住宅が市場でどれほど売れるかは、多くの要因に左右されます。しかし、売り手が注意すべきいくつかのポイントを抑えることで、売れる確率を格段に高めることができます。

・適切な価格設定

市場の動向をしっかりと調査し、類似の物件と比較して適切な価格を設定することが重要です。過度に高い価格は購入希望者を遠ざけ、逆に低すぎる価格では適正な価値を反映できません。

・物件の魅力を引き出すリフォーム

中古住宅特有の魅力を生かしつつ、必要に応じてリフォームを行うことで、より多くの購入希望者にアピールできます。特にキッチンや浴室などの水回りは、新しく清潔感があることが求められます。

・プロの写真撮影

物件の魅力を最大限に伝えるためには、プロの写真家による質の高い写真撮影が効果的です。明るく広々とした空間を演出することで、見た目の印象が大きく変わります。

・効果的な広告戦略

オンラインとオフラインの両方で物件情報を広く配信することが重要です。特にインターネット上での露出は、多くの購入希望者にリーチするために不可欠です。

・開放的な内覧会の開催

購入希望者が物件を実際に見て感じることができるよう、定期的に内覧会を開催しましょう。実際に物件を体験することで、購入意欲を高める効果があります。

　これらのポイントを踏まえた上で、購入者のニーズに応じた対応を心掛けることが、中古住宅を売る際の成功の鍵となります。物件の魅力を正確に伝え、適切な価格で市場に提供することが、高い売れる確率につながるでしょう。

■中古住宅が売れない時の対処法

　中古住宅が売れない時に取るべき対処法は、市場との乖離を解消し、購入希望者のニーズに合わせて調整することが重要です。以下に、具体的な対策をいくつか挙げます。

・価格の再評価

市場の動向に合わせて物件の価格を見直し、必要であれば価格を調整します。適正価格に設定することで、購入希望者の関心を引きやすくなります。また、価格の調整は小刻みに行うことで、市場の反応を見ながら最適な価格を見つけ出すことができます。

・物件の改善とアップグレード

物件の魅力を高めるためにリフォームやリノベーションを行うことが効果的ですが、費用が発生するため、実際にはそのままの状態で販売することが殆どです。

・マーケティング戦略の見直し

物件の宣伝方法を見直し、オンラインとオフラインの両方で広告戦略を強化します。特に、インターネットのリスティングサービスを最大限に活用し、SNSや不動産ポータルサイトでの露出を増やすことが重要です。また、内覧会を工夫して実施することで、直接的に物件の良さをアピールできます。

・ターゲット層の再定義

販売対象となる顧客層を再検討し、そのニーズに合わせてマーケティングや物件情報のプレゼンテーションを調整します。例えば、若いカップルや小さな家族、リタイア後の高齢者など、ターゲット層に応じたアプローチが効果的です。

・専門家との連携

不動産の専門家と密接に連携し、彼らのネットワークや知識を利用して販売戦略を強化します。専門家の意見を取り入れることで、売却プロセスの際に見落としがちな点に気づくことができます。

　これらの対策を実施することで、中古住宅の売却成功率を高めることが可能です。市場とのマッチングを常に意識し、柔軟に対応することが重要です。

■中古住宅の売却に関するご相談ならマエダハウジング不動産へ

　市場の変動が激しい中、適切な価格設定や売却戦略を立てることは非常に重要です。マエダハウジング不動産では、長年にわたる不動産売買の経験と専門知識を活かし、お客様の大切な不動産資産の売却を全力でサポートいたします。

　私たちは、一つ一つの物件に合わせた最適な売却プランをご提案し、市場に合わせた価格設定、効果的な広告戦略、そして購入希望者との交渉を通じて、スムーズかつ効率的な売却を実現します。また、不安や疑問に思うことがあれば、いつでも専門のスタッフが親切・丁寧に対応いたしますので、安心してお任せください。

　中古住宅の売却でお困りのことがあれば、ぜひマエダハウジング不動産にご相談ください。あなたの不動産売却を成功に導くため、全力を尽くしてサポートいたします。